香港のテクノロジー系スタートアップ企業GRSTが、独自技術で従来の車載用リチウムイオン電池の製造方法を大きく変えようとしている。12日付サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。

GRSTによると、同社の水ベースの製造技術は従来の方法に比べ、温室効果ガスの排出量を製造過程で最大4割、リサイクル過程で最大8割、それぞれ削減できる。また、生産ラインの投資コストを10~15%、稼働コストを5~10%節約できるという。

GRSTは今月6日、リチウムイオン電池を製造・リサイクルする工場を建設するため合弁会社を設立したと発表。工場への投資額は4,000万米ドル(約44億円)を予定する。新会社には台湾のIC設計世界大手、瑞イク半導体(リアルテックセミコンダクター、イク=日の下に立)の葉南宏董事長(会長)が戦略的投資家として35%を出資した。

新工場は中国浙江省の嘉善県に建設される予定。GRSTは新工場における同社の特許技術の使用許可を合弁会社に与える。新工場は2022年末の生産開始を予定する。